MERRY X'MAS IN SUMMER(KUWATA BAND-Single<No.2>)

2023年3月11日土曜日

KUWATA BAND シングル

t f B! P L

《MERRY X'MAS IN SUMMER》

発売日:1986/7/5
チャート最高位:3位(オリコン)
売上枚数:31.5万枚

レビュー

(1) MERRY X'MAS IN SUMMER ★★★★

作詞・作曲 桑田佳祐
編曲 KUWATA BAND

KUWATA BAND2枚目のシングル。「スキップ・ビート(SKIPPED BEAT)」と同日発売だが、型番からこちらが2作目の扱い。
初期サザンにはレゲエ調の作品が多いのが一つの特徴だが、その最終到達点のような曲となっている。メロディもさわやか、ポップ調で、変なクセもない。逆に言うと、なぜKUWATA BAND名義でこの曲をリリースしたのかがよくわからないぐらい、サザンオールスターズっぽい楽曲だ。
歌詞は夏のクリスマスソングなのかと思いきや、エボシ岩も登場するなど、設定はよくわからない。ソロのライブでもわりと歌われることの多い曲だが、私個人としては「BAN BAN BAN」でも述べたように、何か一つ物足りない印象を受けるため、全体としてはまとまってていい曲なのだが、あまり頻聴するような曲ではない。

(2) 神様お願い! ★★★★

作詞・作曲 松崎由治
編曲 KUWATA BAND

1968年に発売されたザ・テンプターズの名曲のカバーである。
ザ・テンプターズと言えば「ショーケン」こと萩原健一が所属していたことでも有名で、いわゆる「グループ・サウンズ」にジャンル分けされるグループであるが。
50~60歳あたりから、日本の歌謡曲等に対する思いを前面に押し出すようになった桑田だが、日本語ロックに対するアンチテーゼのような活動を行っていた「KUWATA BAND」の時代においてこの曲がカバーされたのが実に興味深い。ある意味、ザ・テンプターズのやや黒っぽい音楽に、他のグループ・サウンズの楽曲とは違う「ロックっぽさ」を感じていたのかもしれない。本カバーでは、KUWATA BAND期に桑田が見せる「いつもより一段とガナったような発声法」と、ロックでタイトな演奏とともに、この曲のロック面をアピールする仕上がりとなっている。
なお、ザ・テンプターズの楽曲は、桑田が後に行う「Act Against AIDS」の名物企画である「ひとり紅白歌合戦」でも、「エメラルドの伝説」や「純愛」がカバーされるなど、桑田にとっても思い入れのあるグループである可能性が高い。

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