BAN BAN BAN(KUWATA BAND-Single<No.1>)

2023年3月11日土曜日

KUWATA BAND シングル

t f B! P L

 《BAN BAN BAN》

発売日:1986/4/5
チャート最高位:3位(オリコン)
売上枚数:45.1万枚

レビュー

(1) BAN BAN BAN ★★★★★

作詞・作曲 桑田佳祐
編曲 KUWATA BAND

KUWATA BANDのデビューシングル。バンドの来歴はアルバム紹介に譲るとして、サザンの桑田が新しいことを始めたという注目度も相まってか、このシングルはオリコンチャート13週連続TOP20入りを果たすなど、結構売れた。
メロディもいいし、ノリもいいし、カッコいい曲なんだけど、なんか物足りないと思うのは私だけだろうか。なんか、くぐもった感じというか、臨場感がないというか、全体的な音作りが、せっかくの素材の味を台無しにしてしまっている感じがしてならない。
また、今まで以上に極端にロック寄りした歌い方も、桑田の本来のヴォーカルの魅力を半減させていると個人的には感じる。(もちろんこれがカッコいいと思う人がいるのもまた桑田の幅の広い魅力であるのだが。)
YouTubeチャンネル「松田弘のサザン・ビート」では、今野多久郎が「一番初めに、BAN BAN BANのサビの英語詞が出来上がっており、それをやったのがKUWATA BANDの始まり」と語っている。
なお、私の知る限り、ライブでは2001年のクリスマスライブ(今はなき札幌の「月寒グリーンドーム」という狭い会場で行われた伝説のライブ)と、2011年の宮城ライブぐらいしか演奏されていない(バンドの活動時期を除いては)。この曲は比較的高音域が長く続く部分が多いため、この2回のライブでもキーを下げて歌っている。ライブであまり演奏されない理由はおそらくこのため(原曲キーで歌えない)ではないか。

(2) 鰐 ★★★★★

作詞・作曲 桑田佳祐
編曲 KUWATA BAND

この曲を知っている人は、当時シングルを買った人以外では、相当マニアックなファンであると認定できる。このシングルと「ROCK CONCERT」というライブアルバムにしか収録されておらず、その後ライブでも(おそらく)一度も演奏されたことはない。歌詞を見ても、何を伝えたいか全くわからない。おそらく、「音」にのみこだわったものなのだろう。
なお、「ブスが歌う PLASTIC ONO BAND」というかなり攻めた歌詞がある。「PLASTIC ONO BAND」の歌はほぼジョン・レノンとオノ・ヨーコが歌っており、「ブス」とは誰のことなのかは容易に推測されるわけであるが、桑田は2011年に、その方の熱烈なラブコールにより、ジョン・レノン スーパーライブというトリビュートライブに出演している。おそらくその方はこの曲の存在を知らないであろうが。なお、「ROCK CONCERT」(その名の通りライブアルバム)では、この部分を「濡れた背には」と、1コーラス目の歌詞に差し替えて歌っている。さすがにマズイと思ったのか、単に歌詞を間違えただけなのか(桑田はライブでこの手の間違いはよくある)は定かではない。
センスのいい楽曲で、たまに聴くと「意外といい曲だな」と毎回思う。

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