スキップ・ビート(SKIPEED BEAT)(KUWATA BAND-Single<No.3>)

2023年4月7日金曜日

KUWATA BAND シングル

t f B! P L

《スキップ・ビート(SKIPEED BEAT)》

発売日:1986/7/5
チャート最高位:1位(オリコン)
売上枚数:35.5万枚

レビュー

(1) スキップ・ビート(SKIPEED BEAT) ★★★★★★★★★★

作詞・作曲 桑田佳祐
編曲 KUWATA BAND

KUWATA BAND3枚目のシングル。「MERRY X’MAS IN SUMMER」と同日発売だが、型番からこちらが3作目の扱い。
前2作は、正直「いい曲だけど何か物足りない」という印象を受けるものであったが、この曲は別格。サザンオールスターズで既発した楽曲とは完全に異質な、ブラックでタイトでファンキーなナンバー。名うてのミュージシャンによるグルーヴ感満載の演奏に乗せる桑田ヴォーカルは力強くも艶っぽく、この時点での桑田佳祐の作品では群を抜いた完成度だと感じる。
そして何といっても歌詞。メロディとの融合性で言えば、出だしの「Lennonが流れるRock Café」から只事ではない感じがするし、「いろんな女corner」「野蛮な女嫌だア」の部分を「んなんな」と歌い、「Skipped Beat」を「スケベ~」と連呼するあたり、「勝手にシンドバッド」で始まった桑田佳祐の「大人の日本語ロック遊び」の完成形を見る。浜田省吾、佐野元春など、日本語ロックの地平線を切り開いたミュージシャンは他にもいるが、彼らは決して「スケベ~」とは歌わない。これだけの淫猥な歌詞を、見事なロックナンバーとしてカッコよくパッケージングする技術は、現代においても彼の専売特許と言ってよく、「マンピーのG★スポット」において結実する。どうやら、仮歌の段階で音の響きの心地よさから思わずそう歌ってしまうようだが、最終的にもそのまま歌詞として残してしまうのはさすがである。
それにしても、この歌詞なのに楽曲のクオリティがあまりにも高すぎるためか、女性シンガーである「superfly」がこの曲をカバーしたときは本当に驚いた。
なお、YouTubeチャンネル「松田弘のサザン・ビート」では、弘が「ドラマー人生で唯一アクションに走った曲」と語っており、大サビ「俺の大好きなPower~♪」の手前でスティックを上に放り投げるアクションを見せている。

(2) PAY ME ★★★★

作詞 桑田佳祐 & トミー・スナイダー
作曲・編曲 KUWATA BAND

80年代っぽいシンセサウンドが特徴の全英語詞ナンバー。
どちらかというとKUWATA BANDのアルバムに入っていそうな曲で、これといった魅力はない。
このシングルにしか収録されておらず、わざわざ引っ張り出して聴くような曲でもないため、ほとんど聴いたことはなかったが、このレビューを書くにあたり久々にあらためて聞いてみたが、やっぱり耳には残らなかった。

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