悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)(桑田佳祐-Single<No.1>)

2023年8月25日金曜日

シングル 桑田佳祐

t f B! P L

《悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE)》

発売日:1987/10/6
チャート最高位:2位(オリコン)
売上枚数:34.8万枚

レビュー

(1) 悲しい気持ち (JUST A MAN IN LOVE) ★★★★★★★★★★

作詞・作曲 桑田佳祐
編曲 小林武史 with 桑田佳祐、藤井丈司
サザンオールスターズとしての活動を休止し、KUWATA BANDで英語楽曲への思いのたけを出し切った桑田が、満を持して自身ソロ名義で出した最初の曲は、珠玉の一曲。私の実家にあったレコードで初めて聴いたのが小学6年生ぐらいの頃だったが(すでに発売から3年ほど経過していた)、当時の私にはものすごい衝撃で、世の中にこんな素敵で心躍る、美しく洗練された曲があるのだろうか、と感じたものだ(当時はまだサザンや桑田佳祐という存在をハッキリと認識していなかった)。
この曲のまず特筆すべきは、あの「イントロ」であることはファンならずとも納得する人は多いだろう。この曲は、ソロのライブでほぼ確実に演奏される曲であるが、あのイントロが流れた瞬間の高揚感は、人生の何物にも代えがたい喜びの一つだ。そのイントロの生みの親は、この曲から参加し、1993年の「クリスマス・ラブ」まで桑田佳祐と音楽を作り続けた小林武史氏だと言われている。後にミスチルのメンバーをして「イントロ大王」と言わしめた小林だが、彼とのタッグもまた、桑田佳祐の音楽の大きな転換期だろう。それまで素材の良さは抜群だったが、粗削り感の否めなかった桑田・サザンの楽曲を、キレイに整理整頓し、美しくパッケージングして商品棚に陳列するという作業を、ものの見事にやってのけたのだ。これにより、桑田佳祐の楽曲は一段上の段階にバージョンアップし、より洗練されたキラキラしたJ-POPへと仕上がることになる。
跳ねるようなモータウン・ビートをバックに、悲しいどころか、「楽しい気持ち」にしかならないサウンドは当時相当オシャレなものであったであろう。桑田のヴォーカルワークも、初期の過度にハスキーで粗い感じがなくなり、より深みと情感のある歌い方になっている。デビューから9年経って「女呼んで揉んで抱いて」が「夏の女神に最後のKiss」に成長したわけだ。
個人的なエモポイントは、2番のAメロに軽くハモりを入れている部分(「胸に残る言葉は~」と「君のことを今も~」の部分)。ハモりがちゃんと入っているカラオケであの部分を歌うと気持ちがいい。
ちなみに、ライブではサビの「Just A Man In Love~」の部分で、観客も手を前に3回出すのがお決まりのノリだが、私はアレがあまり好きではない。裏拍のノリが気持ちいいこの曲において、表拍で手を3回前に出すことになるため、その後の手拍子と合わなくなって、ノリが途切れてしまうのが気持ち悪いのだ。なので私は周りを気にせずに裏拍手拍子を継続している。マニアックな話なのでどうでもいいか。

(2) LADY LUCK ★★★★★

作詞 Tommy Snyder
作曲 桑田佳祐
編曲 桑田佳祐 & Jimmy Bralower & Jeff Bova

KUWATA BANDの名残なのか、全英語詞のカップリング曲。ゆっくりとしたスローバラードで、大部分に1オクターブ上のハモリが入っていることで、曲に奥行きが出ている。たまに聴くといいな、と思う程度。

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